Ruriko's naisentaiken

エルサルバドル内戦体験記

Casamiento

Casamiento

 気まぐれにお赤飯を作ってみた。ずいぶん長いこと食べていないし、そもそもこういう食べ物の存在を忘れていた。ところが、ダヴィが豆を買ってきてフリホーレスを作ってくれという。

 

 フリホーレスって、エルサルバドルで日常的に作る豆料理で、かの国では、フリホーレスを毎日、朝昼晩、食べて暮らしているほど、当たり前の食料だ。多分、インゲン豆の赤いやつ。塩とニンニク入れて、ただぐつぐつと煮込むんだけど、私はコンソメ入れて、味付けも自分流儀にして作っていた。

 

 でも、あまり毎日なので、うんざりして最後には見るのも嫌になっちゃった。日本に帰国したころは、ダヴィがフリホーレス恋しかろうと思って、何とか一晩かけて作っていたけれど、いろいろあって、10年位分かれている間に、私は作らなくなり、作り方も忘れてしまった。で、今日は請われるままに、作ってみて、まあ、何とかそれらしいものができた。

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それがこれ↑  

 まあ、どおってことない煮豆だけど、ダヴィ、喜んでいた。そこで、今度は、昨日小豆を買ってきたので、ついでにお赤飯作ってみようと思って、ほとんど10年ぶりかな、作ってみた。

 

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これ見たら、ダヴィが「おや、casamientoか!」という。そうだった。エルサルバドルにも赤飯みたいなものがあって、豆は小豆じゃないのだけど、赤飯そっくりで、しかも名前がcasamiento(結婚式」というの。おめでたい時に食べるものらしい。エルサルバドルであれ見た時に、私は日本文化が移入されたのかと思ったけれど、そうではなくてもともとあったものらしい。

 

 まあ、中米の民族は、昔ベーリング海峡を渡ったアジア人が祖先だと言われているけれど、まさか日本人がそのまま渡ったわけでもないのに、食文化が似ているなんて、面白いと、あの時思って感心した記憶がある。