Ruriko's naisentaiken

エルサルバドル内戦体験記

2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

長袖がほしい

4月娘の腎臓がんの知らせを受けてから、3日後の飛行便を捕まえ、出発の前日に来たスーツケースに、とりあえず夏物の衣類と使用中の薬やサプリメントを入れたとき、実は、油絵の道具を一式入れたのだけど、あとでスーツケースの重量を測ったら、オーバーして…

日本語はゆかしい

エルサルバドルで日本の干しシイタケが手に入る。娘が菜食主義者になってから、料理のおはちが私に回ってきて、日本の味にこだわる私は、良くこのシイタケを使う。 ところで、シイタケは、日本の食材だと思うけれど、スペイン語では「オンゴ」といい、「菌」…

細菌感染

蚊2012年05月11日この国は細菌大国で、蚊もすごい活躍をする。暑いのに長そで長ズボンで過ごしているのだけど、蚊は容赦なく長そで長ズボンのうえから刺してくる。娘がベッドの上に蚊帳を作ってくれた。蚊帳のおかげでちょうど二畳ぐらいの部屋ができ、ノー…

花咲じじいに

基準値の28倍の鉛入りの水を2年間飲み続けた娘と孫は、まず腎臓がんが発症し、肝炎が発症し、腎臓のほうは結石も発見され、いろんな治療を毎日している。住んでいる地域は、工場が林立する地帯だそうで、工場廃水が垂れ流しらしい。 対策として治療よりも…

どうしようもないわ、もう

この家のなか、4人が病人になった。 娘、舅、孫、そして家政婦。この、歩けば普通に足の裏でゴキブリがつぶれ、数分タオルを放置しておくと蠅がびっしりたかる、何がどこに置いてあるかわからないこの家で、いきなり、すべてを任されても、私は超人じゃない…

怨念の凝縮を見た

5月6日 ゆうべは舅の大騒ぎのため眠れなかった。朝は、私が驚くほど、彼は正気で、昔私が世話になったころの表情に戻って、私を私と認識して挨拶もし、私が作った朝食を食べてありがとうと言ってくれたので、まるで、今までの態度は、他の家族にはわがまま…

癌と戦う

癌の発覚以来、娘は何とかして前向きでいようと、「努力」していた。がんの発症した「理由」を突き止め、自宅の水道の水の鉛汚染を発見し、癌が自分を鉛から守ってくれた、などと言っていた。 彼女は癌にさえ感謝していた。少なくともそういう状況を、前向き…

過去の再現

5月1日 今日は世界的にメーデーらしい。学校休みだし、仕事も休み。みんな家にいると、家政婦は、朝怠けている。私は1年休み人間だから、いつだって5時に起き、ご飯を食べ、できれば体操をするから、勝手に起きて、勝手に自分のだけ朝食作って、食べた。 そ…