Ruriko's naisentaiken

エルサルバドル内戦体験記

すげーのだそうだ

昨日一緒に飲んだ近所のおばさんが、私のことを散々、すげーすげーと言っていた。

自転車で牛久沼まで行くなんてすげー。

骨粗鬆症白内障で2年前まで杖ついていたのに、木に登って枝を切ったり、街中のゴミ集積所から出された枝を集めてきたり、100本も杭を打って土留めをしたりするなんて、すげー。

げー!あの鶏小屋も自分で作ったなんて、すげー。

崖の土留めのついでに、ビール飲み場を作る計画を話したら、すげー。

なんでそんなに、すげーことをどんどんするのかと、ビールがぶがぶ飲みながら言い続ける。私にビールを注ごうとするから、自分は350ml以上は飲まない、気分的に一緒に飲んでほしいなら、枇杷酒を飲むから、味見るか、といって、ついでに飲ませたら、ギャー、うまい、これ自分で作ったなんて、すげー。

生きていたらそうなっちゃったんで、計画して、こういうことをしているわけではないと、言っているうちに、斜面のゴミ花戦争の話になった。彼女には、私が奇跡を起こして、ゴミを花に変えたように見えるらしい。花咲かばあさんかい^^。他人のゴミに手をつけて花を植えるなんて、だれも思いつかないのに、すげー。

一人暮らしだし、もう、いつ死んでもいいから、生きているうちにできる楽しみをしたいのだ、と、ふと言ったら、彼女、ぎょーーーっとしている。なんでまた、いつ死んでもいいなんて…。良いも悪いもない、死ぬ時は死ぬさ。死ぬ死ぬって、青くなって、何もしないで家でうずくまっているほうが、考えられない。生きていたって、特別なことは起きない。いつ死んだって、特別な現象じゃない。目標なんかこっちが考えても、その通り行くもんじゃない。だったら、今日は、今日の楽しみを、思いつくままにやれば、それでいいじゃない。

ぼかぁーーーーっとして、彼女私を見ていた。

私って、普通のことを言ってんじゃないの?