Ruriko's naisentaiken

エルサルバドル内戦体験記

近所付き合いができる田舎

今日も朝から野良仕事。ゴミ出しは、明日だけど、枝や草があまりに多くて、あまり根詰めて仕事するわけにいかないから、今日、束ねて出せるようにしておかないと間にあわない。手も顔も、出ているところには蚊よけのジェルを塗りたくった。それで、ばりばり作業を始めた。文字通り、バリバリ枝を折る。ハサミが、もう馬鹿になっているから、野蛮に膝を使って折り進んだ。
 
ところが、いきなり、指にちくりと、痛みを感じた。毛虫かもしれない。昨日、枝を下した時に、緑の毛虫を発見したけれど、そのままにしておいた。あの毛虫に刺されると、かなり激しい痛みを感じる。小さいくせに、たちが悪い。
 
しかしかまっていられないから、そのまま作業を続けた。そうすると、またチクリ。それでも作業を続けた。枝を束ねたら、今度は、ドングリやササが家側の斜面にかなり生えているのが見えた。家のそばで、常緑樹が伸びると困る。雨樋どころか家そのものを破壊してしまう。冬も日がささず、布団も洗濯物も干せなくなる。
 
だが、そのドングリとササは、隣の家の敷地にあって、大本を倒すわけにいかないのだ。それで、孫子生えが出てくると、いつも、若いうちに切っている。その作業を始めたら、また、止まらなくなった。
 
足の悪いおじいさんがいて、いつもアルバイトに、郵便受けにチラシを放り込んで行く。朝の作業を始めると、その爺さんが歩幅10センチぐらいで歩いて来て、怪我されたら大変なので、作業を中止して道を作ってあげるの
が常。そんなことで、挨拶しあう間柄になった。
 
よく、働くねえ、腰が痛くないかい?という。腰よりも膝が悪いから、私は膝を曲げないで、大股広げてよつんばいになって作業をする。
 
いやあ、腰はともかく、膝が曲がらなくてね、と言ったら、誰か、男がいればなあ、と、気の毒そうに、手伝いたそうに言う。
 
こういう作業は、男がいたってやってくれないのさ。だいたい、家の周りの草ぬきしている男なんて見たことがない。みんなばあさんがやるんだ。少し離れたところに、背中が直角に曲がったおばあさんと、120度くらいに曲がったおばあさんがいて、その二人は、いつも農作業をしている。両方とも旦那がいるけど、作業しているところ見たことない。本格的な農作業は、男はトラクターに乗って、腰なんか曲げないんだ。
 
そんな話をしているう日思い出した。去年、鶏に、屑米くれた根本Bさん、今年は2袋もくれた。なんだかだと、近所の人が、助けてくれる。
 
体力に限界を感じて、作業をやめて箒で、ひとまず掃除をしていたら、斜め向かいのポーの飼い主が、車で出勤らしい。出て来て手を振り、明日、休みだから、手伝うから、ゴミそこに置いておいて!と叫んで車に乗っていった。
 
今度、セビチェ作って、彼女と飲もうかな。