「ばあさんの自転車奮闘記」11月14日
「骨粗鬆症と自転車」9
人から聞いたサイクリングロードというのは、南流山の向こうにあるらしい。南流山というのは乗換駅としてしか行ったことがないTXの駅で、常磐線の新松戸に乗り換えるとき使うだけだった。その町にどんなものがあるかさえ知らなかった。
うちからの最寄り駅の流山セントラルパークから一駅かな。たいした距離ではないから、そこまで自転車で行ってから、あとの道は考える。
ある朝、4時、家から出発した。まだ日の出前だった。南流山の駅に出た時、はるか前方に、さえぎる建物がまるでない空が見えた。その空は、建物だらけで空なんか見えない都会を見慣れた私にとって、なんだか新鮮で、思わず立ち止まってはるかかなたの空の下の景色を見た時は、思わず深呼吸をするほど感動的だった。
あの土手か!それが江戸川サイクリングロードと確信したわけではなかったが、とりあえず登ってみようと自転車を走らせた。土手に上る階段があったが、徒歩で登るようにできている階段では自転車を引っ張り上げられない。どこか自転車で登れるところないかと思って探していたら、上の土手を走る自転車が数台見えた。おお!やっぱり自転車道ってここなんだ。
しばらくうろうろしていたら、なだらかな登り口が見つかった。そしてその道は、見晴るかす地の果てまで続いていた。おお!
土手の反対側には川があり、それが「江戸川」らしかった。中州には本物の白鷺が、群れていた。「ここは自分が来るべき場所だった!」と私は心から感じた。
わーーお!
ひゃーーお!
江戸川の 岸辺のカラス おでむかえ
ずんずんずんずんただ走る