「パンと葡萄酒と豚肉と着るものと男女 の差別と宗教」
「パンと葡萄酒と豚肉と着るものと男女 の差別と宗教」
こういう表題を書くと、自分が所属する宗教によっては身構える人がいるかもしれない。部外者に意味がわからなかろうと、それぞれの宗教の持つ規制には歴史的な意味があるはずだ。だから知らない事には口にするつもりはない。
私は誤解している人がいるようなので、自分の所属する集団(日本のカトリック:国外は違うらしいので書く気はない。)に関して、知っている事だけ書いてみようと思う。
私が所属する日本のカトリックには現在基本的に飲食に関する規制がない。
☆肉を食べないという規制:金曜日はキリストが亡くなった日だと言う事で、もうひとつは、四旬節(キリスト受難の季節)の期間。
☆肉以外の規制:聖体拝領前は朝食そのものが禁止。
☆衣類の規制:女性信者はミサのときベールをかぶる事(イスラムの影響らしい。現在は自由。)
☆飲酒に関しては、かなり誤解されているようだが、カトリックはもともと飲酒を禁じてはいなかった
し、今も禁じていない。
ミサ聖祭の主要な儀式に登場する「パンと葡萄酒」は、キリストそのものであって、司祭はミサの主要な部分で、ワインを飲むのだ。其れは儀式であって、『飲酒』と言えるかどうかわからない。
なお、カトリック国のスペイン、イタリア、フランス、ドイツは世界有数の葡萄酒産出国であって、カトリック信者が飲酒を禁じられているという噂がどこから湧いたのか不思議だ。実際に、日本以外のカトリックと称する集団にも、飲酒の規制や、女性に対する日常的な衣類の規制があるらしい。
部外者はどうしてだかわからないが、キリスト教徒は飲酒が禁じられていると思っている。
(ただし、暴飲暴食は、どんどんしなさいと、だれも言っていない。常識的に、まともに生きていきたければ宗教が禁じる禁じないにかかわらず、健康に害のあるものは、やらないのは当たり前。)
なお、他宗で禁じている豚肉が、なぜ禁じられているのか私は知らないけれど、カトリック国の最たる国であるスペインなんか、豚肉なしでは考えられないほど、食肉が盛んな国だ。
日本が年末の贈答品にする鮭のように、スペインの年末の贈答品のトップが、あのすごくうまい豚の生ハムだった。それも片足を腿から脚先の爪まで付いているやつ。うまかったなあ、あれは。
「口に入る食物より、口から出るもの(人を傷つけるようなことば)のほうが人に害がある」と。正確な言葉は知らない。私は聖書の言葉を意味も考えずにそらんじることを信仰表現だとは思っていないからね。
でも、あの言葉、なかなか言い得て妙。
豚だろうと、牛だろうと食ったものはうんちになって出てしまう。お前が口から発する言霊は、他人を徹底的にやっつけて精神的に殺してしまうほどの威力がある。
なんて聖書に書いてないよ。これは私の解釈。