Ruriko's naisentaiken

エルサルバドル内戦体験記

意地悪ばあさんと交流

今日はちょっと寝坊。6時に起きた。テレビ体操には、間にあい、食事して鶏の世話のため外に出たら、またいつもの癖が出て、道具を持ち出し、外回りの整備を始めた。実は、電線にかかりそうな枝を切りたかったのだけど、足場の悪いところにある木の枝で、なかなか始める決意がつかなかった。今日は天気も良く、気温もさわやかで、昨日のうちにミサを済ませてしまったから、枝の伐採には十分時間がある。

かなり無理して、4本ほどの枝を切ったが、電線にかかりそうな枝は、まだ2本残した。チェーンソーはコードが届かないから、外回りの枝の伐採は昔ながらののこぎりだ。母の形見ののこぎりだから、たぶん50年くらい使い古した奴。電力を使えないから、足場の悪いところの枝は、今日のが精いっぱい。腰に来たら、また救急車の世話にならなければならない。それが怖いから、無理をしない。

伐採した4本の枝から、葉の部分を切り落として、それを例の汚染植物処理袋につめる。今日は4個できた。それから、自宅の崖用の土をまたプランター4個に入れる作業をしていたら、丘の上のいじわるばあさんが通りかかった。今日は珍しいことに、あちらから挨拶してきた。切り倒した枝を眺めて、またほめてくれるので、今日はどう言う魂胆だろうと思ったら、案の定、斜面にたくさん生えている木苺が欲しいという。

ああ、どうぞといったら、手近にある木苺の一むらを乱暴にひっこ抜こうとして、腰抜かしそうになっている。無理ですよ、木苺は根が張っているし、お互いに全部つながっているから、そんなことしたって抜けませんよ。と声をかけて、上の方に上って、新しく出たらしい小さな苗を2本ばかり抜いてあげたら、喜んでいた。

私も実はうれしいのだ。いつも意地悪なばあさんが、こういうことをきっかけに、声をかけて来て、もしかしたら少しはまともな関係になれるかもしれないと思ったから。

婆さん、木苺の苗を持って、自分の家まで行って、また帰ってきた。今度はなんだろうと思ったら、うちの婆さんが、あの白い菖蒲見たいのが欲しいんだって、あれきれいだからもらってきてって言っていた、と言う。あらま、この婆さんよりさらに婆さんがいたのか…

白い菖蒲と言っていたのは、たぶんシャガのことだろうと思って、4,5本、抜いてあったのを上げた。ついでにその「もっとばあさん」の年を聞いたら、95だとか。で、意地悪ばあさんは75だそうだ。

外回りの整備はずいぶん進んだけれど、今日の最大の成果は、意地悪ばあさんと、前向きな交流ができたことかな。面白いことがあるもんだ。