Ruriko's naisentaiken

エルサルバドル内戦体験記

出来れば本気

テレビのニュースでは、東北の津波のニュースばかり何度も放映していたので、私は自分の住む県である千葉の被害を知らなかった。

先日、リフォーム屋のMさんが家に来た時、仕事で浦安の方面に行ってみて、その被害の物凄さに驚いた話をしていた。で、今日実際にテレビで浦安の被害のあり様のニュースを見て、私は浦安に住んでいる自分の同級生を思い出し、ちょっと心配になった。

心配したって、腰痛ばあさんの私に、何かができるわけじゃない。しかし、たった一つできることがあるな、と思っていた。

それで電話して見た。彼女、出てきたので、私は手っ取り早く、彼女の現状を聞いた。地震の時は避難所に行って過ごしたという。今は自宅に戻ったが、水道も出ないし、電気もガスもない、近所で助け合って過ごしているという。

それで私は自分ができることを話した。

私は4LDKの家に、一人で暮らしている。インフラ関係に問題はない。田舎だから、いろいろな施設が遠いが、自転車があれば、問題ない。もし、その気があるなら、自宅のことが落ち着くまで我が家を提供してもいいけれど、どうか、と。

彼女、喜んでくれた。それを受け入れるかどうか、すぐには決められないけれど、ありがとう、物を送ってくれる人はいるけれど、そういう申し出はなかなか聞けないのに、はじめて聞いてうれしかった、と。

まあ、それはいい。私は人助けがしたくても、体力を使う仕事や美談になりそうな派手なことはできない。本当に介助が必要な人に手を貸したくても、私の方が足手まどいになる可能性がある。この家なら、一人暮らしで空間があるから、自分たちで自主的な生活をしてくれるなら、この空間を無償で提供することはできる。

私は面倒な人間だから、共同生活が疑問かもしれない。もし気遣いで居にくいなら、彼女に家を預けて私がエルサルバドルに行ってもいい。知らない人ではなくて、同級生だから、その点は信用できるから。

別に、約束したわけではないけれど、体力的に何もできない私の申し出を、受け入れてくれるなら、実は自分の無力を情けなく思っていたところだから、私もうれしいのだ。