Ruriko's naisentaiken

エルサルバドル内戦体験記

そんなに凄いかね^^

「どうも私は凄いらしい^^」
 
昨日、郵便受けにビバホームからのはがきが入っていた。今日から31日まで、10パーセント引きだそうだ。じゃあ、行かねばならない。でも愛車を見て考えた。買いたいと思っているもの、鶏の餌と、生ごみ処理用の蓋つき容器だ。この愛車では3回ぐらい往復しなければならない。
 
いつか、たまに草刈りを手伝ってくれる斜め向かいのおばさんが、必要な時に、鶏の餌を買いに車で連れて行ってくれると言っていたのを思い出した。それで交渉しようと、玄関のベルを押したら、彼女、なんだかもの言いたげに飛び出してきて、
 
「ねえ、ねえ、ほんとに牛久まであの自転車で行ったの?」と言う。
 
昨日、10時半に帰って来た時、私は彼女にあった。熱中症寸前で、体中に保冷剤をくっつけて、無様な恰好で帰ってきたので、彼女、興味深そうに、どどどどこに行ってきたの?と聞いてきた。
 
その時、私が牛久沼までと言ったのを、彼女、調べたんだ。
 
彼女はここの地元の人じゃない。引っ越してきて2年しかたっていない時、ご主人が他界した。それがきっかけで知り合いになったんだけど、以後、よく雑談を交わす仲になった。彼女、自分の道路地図で、牛久沼を調べたらしい。
 
ほんとに牛久沼まで行ったんだと言うと、往復60キロだ、すごいねえ、といって、私の顔をじろじろ見た。私の自転車歴はたったの2年。そういうのが「凄い」という意識がない。私ができるんだから、誰でもできるはずだと、勝手に考えていた。
 
自転車で日本中走っている人間だっているらしいし、73歳の私の兄は、定年後、徒歩で日本中を歩いている。100名山制覇したら、今度は街道を歩き始めたらしい。実は出来心で、兄の名前を検索したら、なにしろ変な名前だから一人しかいないらしくて、街道歩きの達人として名を連ねていた。だから私の牛久行きなんて、自転車持っていれば、どおっていうこともない行動だと思っていた。
 
4時半に出て10時半に帰ったときいて、その往復60キロの道のりを、彼女計算して、あらまあ、時速10キロじゃない!という。はあ、そうですねえ・・・そんなこと、気がつかなかった。自慢じゃないけど、私の「乳母車」はママチャリにも、子供の補助付き自転車にも追い越されるのだ。たいして休みもとらないで、6時間走ったのは、年齢としては行きすぎかもしれないけど、時速計算をしてまで、「速い」とは思っていなかった。
 
ポカンとしている私を見て、凄いことをやっているのに、そのポカンとしているのが、もっと凄い、と彼女は言う。普通の人、そんなこと出来ないわよ。でも、牛久になにしに行ったの?なにがあるの?
 
いやね、牛久が目的じゃなくて、距離と時間の関係を実験するために、目安として、今日はどこまでということで動いているので、目的地に行って、何も楽しんできてないなあ。
 
そう言ったら、彼女、もっと興味を示してきて、距離と時間の関係なんて、計算で出るのに、わざわざ行くなんて、すごい!と、段々、化け物を見る目つきになってきた。
 
牛久はともかくとして、用事もないのに、60キロ走る人っていうのは確かに変かもしれない。ただし、用事があって60キロというのは、ストレス考えればかなり無理だと思うけどね。
 
というわけで、へんてこでおもしろそうだと思ったらしく、明日、彼女、ビバホームに連れて行ってくれるらしい。