Ruriko's naisentaiken

エルサルバドル内戦体験記

マックがおかしい

今日は買い物があるので、自転車散歩はお休み。
 
今日は、鶏と遊んでみるか、と思った。実は、この熱暑のため、鶏は外に出しっぱなしでほとんど相手しなかった。そうしたら、昨日のこと、マックと呼んでいる、うちで生まれた一番古株の雄鶏が、突然、私を恐れることに気がついた。もう、10年も飼っている。あとがまのファラオという美男の雄鶏と決闘して敗れ、以後しおれていたのを、私が保護して保護して生かしているのに、時々、この雄鶏は私に飛び蹴りしたりする。
 
昨日、もう暗くなったので、すべての鶏は、自分の小屋に入っているだろうと思い、外に出てみたら、他の鶏達は、みんな自分の場所に収まって寝ていたのに、彼だけが外に出ていた。
 
ここいらは、猫だらけで、夜、鶏を外に放置できない。ところが、マックを小屋に入れようとしたら、それはそれはものすごい勢いで逃げ始めた。その走り方がすごい。たったたったとまっしぐらに逃げる。呆然としてしまった。いくらなんだって、今までこれほど走りまわる鶏を見たことがない。飛び上がって、木に飛び移るのならあるけれど、マックは人間みたいに走るのだ。
 
どうしても小屋に入らないから、捕まえようとしたら、殺される~~~!!ぎゃっぎゃっぎゃぁぁぁぁぁっ!みたいな絶叫を上げて、家の外のシャガの茂みの中に逃げ込んでしまった。そこは、実は野良猫の巣がある場所。
 
でも、暗くなってからあんな斜面に踏み込んだら、私が危ないので、とうとう、放置した。小屋に入った鶏のため、小屋の戸を閉めたから、もう、夜にマックがどうなっても、ケセラセラ・・・
 
ところで、朝4時半に起床して、今日、出かけるつもりはないので、パソコンを開いてごそごそやっていたら、玄関のベルが鳴った。朝5時ごろ…
 
マックがベルを鳴らしているような、変な気分で出てみたら、斜め向かいのおばさんだった。雄鶏が外に出ているわよ!という。かくかくしかじかで、(いや、ダイハツのCMまありません)と説明したら、納得したようだけど、彼女、動物愛護人間なので、何とかマックの悩みの相談に乗ろうとしたらしい。ところが、マック、人間を見ると、とにかくまっしぐらに逃げる。とうとう、ごみの集積所のある通りまで出てしまった。
 
そこから先は田んぼと畑である。車も多い。あんな箱入り鶏、私以外の危険から身を守るすべを知らないはずだ。また、追いかけた。とにかく安全地帯に追い込まないと。
 
ハサミ打ちをしたら、ヒステリーを起こすので、動物愛護おばさんには中に入っていてもらい、そろりそろりとついて行った。少なくとも、私の視界内にいてほしい。それで裏から回ってついて行ったら、彼、私が作った斜面の階段をぴょこぴょこ上がっている。両足でヒョイヒョイじゃなくて、左右に片足ずつ、まるで人間みたいに登って行った。へえ…
 
もう、庭の中には、もどってくる気はないらしい。仕方がない、家のちょうど裏側の、人通りの少ないところに逃げ場を見つけたらしい。そこに餌と水を持って行って、置いてきた。私の姿をちょっと見かけると、すたこら逃げていくので、餌だけ、時々やって、こちらも、さっさと消えることにした。
 
考えられるのは、数日前、やっぱり夕方、マックとケーケの夫婦を探していたら、2羽を追って、近所の二人の子供が近くまで来たので、ファラオとロロと2羽の雛たちを見せてあげたことがある。どこの子か知らないけれど、子供たちが、鶏が珍しくて好きで見に来たのだと思っていた。
 
もしかしたら、あの子たちに、マックの夫婦は脅かされたのかもしれない。そうでもなければ、何も変わったことをしていないのに、こんなに人間を凄く恐れるなんて、おかしい。